ロストの先端/ホロウ・シカエルボク
 
たしはその私道を抜け、小さな田舎の街の方へと歩く。二四時間営業のファミリーレストランでちょっと豪華なものを食べる。ウェイトレスはフィリピンかどこかから来た若い娘で、高校を出たばかりくらいだろうか―ともかくわたしとあまり歳が違わない。わたしのようなものを見慣れているのか、わたしを初めて見たときもたいして反応はしなかった。お金をきちんを払えるかどうかは心配していただろうけど。個人的な話をしたことはないけど、お互いに嫌いじゃないことは確かだった。生活がシンプルになるとほとんどお金が減らなくなる。あまりちゃんと見ていないけれどわたしの口座にはもうびっくりするくらいの額が溜まっている。わたしは時々昼日中の繁
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