混沌をまんべんなく敷き詰めた小さなベッドに(そして窓の外にやって来る思慮深い友達に)/ホロウ・シカエルボク
かや終わりに生まれるやつらはみんな、産まれてすぐに死んでいく、そんな気がしないか―?もう今年の夏も死体になってしまった、暖かい昼間だって半袖のシャツではもう居られない、街を歩く連中はみんな、どこか解放されたみたいな表情を浮かべている、だけどそれも束の間のことで、程なく寒さに縮み上がりながら歩くことになるだろう―毎日に記録するべきことなんてなにもない、無理に書いたってわざとらしくなるばかりさ―俺は日記なんてつけることはない、もちろん鍵の掛かる、純粋な意味での日記ということだけど…なにを食べたとか、どんなやつにあったとか、どんな出来事があったとか―そんなものを和やかに思い返す未来など俺にはたぶん訪れな
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