僕らは揺れているだろう/ホロウ・シカエルボク
 
なにかが至らないようなそんな気がしてる
手紙を送ったあとで
それは間違いだったかもしれないと考えるみたいに

今朝はまだ食事をしていない
まだ食べたいという気にならない
もう少ししたら義務的に
簡単なものを食べるかもしれない
僕らは食欲さえ、もう本能に基づいてはいない

僕らは揺れているだろう
揺るぎない小さな世界の中で
僕らは揺れているだろう
白濁した白目をさらしながら
僕らは、揺れているだろう

川面は光を受けて
ガラス屑のように輝いている
流れているものはいつだって
美しくあることが出来る
幼いころから夢見ていた様々な未来の行く先は
実は
そんなも
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