僕らは揺れているだろう/ホロウ・シカエルボク
 

こちらを見つめているカラスがいる
僕は彼が歩み寄ってくるのを待っているが
彼ももしかしたらそうなのかもしれない
でも僕は彼のように電線に止まることは出来ない
フェアじゃない遠慮
でも彼にしてみれば
僕は彼を殺すかもしれない生きものなのた

僕らは揺れているだろう
夏と秋のどっちつかずの中で
僕らは揺れているだろう
汗ばんだ衣服にいらいらしながら

たくさんの言葉を過去に捨ててきた
届きましたか
聞こえましたか
僕が話そうとしていたことが
僕が話そうとしなかったことが
どれほどの趣向を凝らしても現在しかありえないから
人気のないところでいつも
いつだってなに
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