Elegy #2/R
が出来ただろうが、ポエムはたむろしていた楽屋に縮れた染色体のひとつも残さず根絶された。
若い詩人が、ひらひらと舞う小さなシルフィードだと思っていた、あれは染みのついたパンティーだった。深夜のキッチンで酸化した揚げ油に浸して鬱々と燃やすべきだった、履き古した下着をきらびやかに飾り立て愛でていた、詩人は、ポエムよりもずっと早くから病んでいた。死に至ることを困難にする不幸な病が自身を偉大な詩人たらしめている、と信じ込ませる病気を患っていた。
萎えた陰茎についたティッシュペーパーをニュンペーの置き手紙と呼び、自動販売機に腰を擦り付け、陰毛で編んだ腕輪をはめた手で嬉々として糞を捏ね、自身を忌避す
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