ネコと逃げる/ペペロ
はとめないだろう。
このまま殺しにこなければ港にいってしまうか。
だが防犯カメラとは名ばかりの、監視カメラだらけの街に身をさらすのは危険だ。
身をさらすのは、せめて殺し屋を消してからにするべきだ。
街中で騒ぎになることは、ぼくにはなんのメリットもない。警察もあてにならないし、警察をあてにできるほど、ぼくは善良な市民ではないのだから。
この部屋にはすでに三段構えのトラップを仕掛けていた。
敵も五人の殺し屋と連絡が取れなくなっているのだから、残りの二三人で殺りにくるはずだ。三人なら一人は外で待機するだろう。二人なら同時に踏み込んでくるだろう。いずれにせよ部屋に突入してくるのは二人。
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