絆創膏と紙コップ/ホロウ・シカエルボク
 
て、それをゆっくりと空けてから帰った。


 翌日の午後のことだった。午前中の営業を終えて、急遽必要になった食材の買出しに行った帰り、大通りの交差点で激しいブレーキの音を聞いた。砂袋が投げ落とされたような鈍い音が続いて、遠い横断歩道の端に野次馬が集まった。スマートフォンのカメラのシャッター音がいくつか聞こえた。事故か。そんなものを気にしている暇はなかった。急いで店に帰って、午後から夜までの営業の支度をしなければならなかった。


 それからしばらくはどんなことも起こらなかった。俺は毎日店に出かけ、時々何をやっているんだろうと思いながら大量の食材を温めたり切り刻んだり捨てたりした。何をや
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