子供のころから若さが嫌いだった/ホロウ・シカエルボク
 
に大勢居る、俺のような連中も居ることは居るが、そんなやつはすぐに居なくなる、俺も含めて…こいつらはこんなに堂々と醜態を晒して、こんな小さな世界の王になって、それからどこへ行くというのだろう?その王座の座り心地はそんなに素晴らしいものなのだろうか?真面目にそこを目指してみようかと考えてみたこともあった、思えばそのころ俺にそう思わせたのは、まさしく若さというものであったのだ

ファースト・アルバムが嫌いだ、誰もが褒めそやすいわゆる名盤というやつでもだ…無自覚な勢いで提示される才能は確かにセンセーショナルだけれど、あまりにもそれは短絡的な気がする、若さにはキャリアがない、若さは自分が手にしている武器
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