台風と灼熱とゲリラ豪雨/ホロウ・シカエルボク
 
見ていてもいいかなとか思ったんだけど」俺がそう言うと三人は笑った、「君たちはその…恋人同士なのか?それぞれが?」ふふふ、と、黒のロング、「レズなのか?って聞いてくれて構いませんよ」華奢な外見とは裏腹に、タフな声帯を感じさせるしっかりとした響きを持った声だった、俺は苦笑した、まあ、お察しの通りです、と、ショートボブの女、「時々ここでいちゃいちゃしてるんですよ」奇遇だね、と俺も言った、「俺もここ好きなんだ、全然人が来ないからさ」ふふ、とシャギーが笑った、俺たちのあいだには奇妙なシンパシーが生まれていた、ねえ、どうだろう、と、シャギーが二人に提案した、「あたしたちの夢、この人に叶えてもらおうよ」いいね、
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