ポーズ/物川祐治
ープがはじめて報われる
老い先短い老人のうら若き爆破予告、マヤ暦終われど世界は死せず 宇宙はこれからも秩序を愛し養っていく所存らしくて日常は僅かに変動しながら繰り返していくその証拠に先日のゆでたまごも本日のゆでたまごもキュートな黄色がさされていた 先回りして手を付けておいた提出課題みたいに今は庭のモンステラがきらきら輝いていて、今朝水を蒔いたのは彼です、古典的に麦わら帽子なんか被って…
青春が過ぎても詩はかける 死を控えた人間達の呼吸音はいつだって銀河系の中のポエジーを担う 細切れの文体と乱切りの文章を僅かに括る紙の組紐 事務のおじいちゃんの手によって引き剥がされてゆく教室のタイル 四半世紀
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