トイレの花子さん☆/藤崎 褥
い。
どうしたのだろうと思っていると、女子生徒たちがトイレから出てきた。
そして、こう言った。
「うちのトイレ、6番目までしかなかった…」
さすが小学生である。最も大切な要素を忘れていたのである。
六つしかトイレがないのでは、花子さんを呼ぶことが出来ないではないか!
…こうして僕らは一つ大人になった。
ところでその時、姉も同様のブームの中にいたので、同じように花子さんと触れ合う為のおまじないをしていた。
それがトイレにキュウリを置くという儀式である。
これは花子さんの好物がキュウリなので、トイレにそれを置いていくと、次の日には食べられており、キュウリ
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