トイレの花子さん☆/藤崎 褥
 
ウリは跡形も無く消え去っているというものである。
 これならシャイな花子さんと間接的に触れ合う事が出来るではないか!という事である。

 さすが上級生、僕らとは一味違う、トイレの数に左右されない儀式だなぁ〜と、つくづく感心したものであるが、今になってみればどっちもやはりガキだったなぁ…。

 それで実際に次の日に学校に行って見ると、本当にキュウリがなくなっているのである!と、学校中で話題になったもので、13番目のトイレ事件で、少しすさんでいた僕達のクラスにも、子供らしい純真な心が蘇ったのである。

 ただ当時から気になっていたのだが、キュウリが大好物なのは花子さんではなく、「河童」の
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