冗長な雨のリズムとだらしない詩情のジャム/ホロウ・シカエルボク
やつらひと家族を根絶やしにしたのさ
まるでカルトな教義を掲げた新興宗教団体のようにね
だって考えてもみなよ
ハチミツの蓋の隙間で固まって死んでるやつらを見るたび
とんでもなく気が滅入るんだぜ
きちんと眠れることだけが幸いだ
毎日ある程度の睡眠は確保出来るようになった
眠れなくて一晩中
コンビニしか開いていない街を彷徨っていたころに比べれば
少しはまともになってきたってことだろう
だけど
午前三時の
誰も居ない公園のベンチに腰かけて眺めた暗闇が
いまでも時々ありありと蘇ってくるんだ
もしかしたらあの夜から
まだどこにも出られていないのかもしれない
きみは人
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