詩は記録される雨音/ホロウ・シカエルボク
ブレイクの瞬間の静けさを尊いと感じてしまうせいだ
昔よりも少し
浴室で身体を綺麗に洗うことが上手くなって
人生はまんざらじゃないと感じる
ほんの少しの手応えの蓄積が糧となって
時間制限のない懐かしいゲームみたいな毎日が循環する
時は儚くない
それに纏わりついてるひとりひとりの過去が儚いだけなのだ
数年前の雑誌のページをめくっていると
表紙を含めて死んだ人間ばかりだったと気づいた瞬間にそんなことを思った
ストレイト・トゥ・ヘル、少し見学してきても構わないかい
絶対数が聖書の時代とはもう違うのに
善悪で人間を分ける必要なんてあるのかい
「すべての地獄は現世にある」って
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