夜を落ち続ける(終わりが明記されないまま)/ホロウ・シカエルボク
 
うに思い、また、もう二度と死ぬことが出来なくなったような気もする、どちらが正解なのかわからない、もちろんそれは、正解を求める気持ちが俺のなかにあると仮定した上でのことだけど―俺はいつもなにか、生きながら死んでいるようななにかを目の端に留めて生きてきた、斜視をこじらせたのもきっとそのせいさ、その輪郭はいつもそばにあった、そのにおいはいつもそばに…そんなものが俺にこんな夢を見させるのだろう、義務のように俺は同じ感覚をなぞっていく、それは決して望んだものではないというのに…ただ慣れ過ぎて日常になってしまっているそれを、受け止めて見つめ続けている、二時間前のコーヒーが妙な吐気を連れてくる、だけどそれを吐き
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