20世紀少年/山人
 
当たりとはずれの紙が付いているものもあった。グリコのおまけとか、ただ食べるだけというおやつではなく、色んな夢があったものである。
 作品中に出てくる【秘密基地】の扱いも興味深い。作業場から持ち出した鉈やのこぎりで、山野の雑木を勝手に切り倒し、縄で雑木を縛りつけ小屋を良く建てた。作品中の子供達のように、そこで何かをするわけではなかったが、油味噌の弁当を持ち込んで食べたものである。家ではない、まさに子供達だけで苦心して作ったまさに基地であった。
 大切なものを埋めるという行為も実に共感できる。私達は当時休火山を源流とする沢に入り、黒曜石拾いを良く行った。拾った黒曜石を透明な瓶などに入れ、土中に埋め
[次のページ]
戻る   Point(3)