トイレの落書きとか共感の否定に関する話/腰国改修
、また或る公衆トイレで、女体の間違いなく裸婦像を見た。まだ、初で晩稲だった私はお陰様で上気した。覚めやらぬ興奮を抱えて家に帰り、その見たままの裸婦を新聞チラシに書こうとしたが、なぜか手は動かず、羞恥と罪悪感でもない妙な感情に支配されて出鱈目に着衣の女性を描いた。とりあえず、大人達に見せようと歩き出したら足の小指を箪笥にぶつけた。涙が出たが出任せに、大人達を見つけて着衣の女性を見せた。そこで、件の一言。
『なんや。それ。便所の落書きかいな』と笑われた。私の涙をどう誤解したのか、大人達は後から私に対して無駄に親切なふうだった。
このとき初めて、案外大人は愚かなんだと思い愉快だったから、その
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