いつだって気づかないところで孵化は続いている/ホロウ・シカエルボク
 
さを見落としてしまう…ボールペンを手に取る、僅かなカラーボックスやチェストを押し退けて、ステップを持ち出し壁の隅からずっと、思いつくままに言葉を走らせる、そんな映画があった、ずっと昔、ゴダールが大好きな青瓢箪のデビュー作さ、でもあんなささやかな日記じゃない、この壁を埋め尽くすくらいの長い長い詩があると良いと思った、そうすればその他のどんなものも気にすることはない、いつだって読み返すことが出来る、気に入らないところが見つかれば塗り潰して書き直せばいい、もしもこの面のすべてにそれを書き込むことが出来たら、壁に向かって一生を費やすことが出来るだろう、だけど、そうさ、言葉自体に意味を持たせてはいけない、言
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