全く持って、私は嫌になるほど人間である/狩心
達の居場所を俯瞰で見る、僕とそっくりな人が桟橋に現れて
二人は安心して空中で爆発して消える
夜、山奥で焚火の傍で
ハンモックを揺らしている
子供がいない僕らは、自分の中にいる子供をいつもあやしている
交代交代で親と子になって自らの想像力と寂しさを消火している
静かに燃え出のはいつも自分達の外側にある焚火だけ
焚火の不規則性を真似ようとするが到底真似できない
だから焚火が愛おしくて堪らない
僕らは焚火を消す時に号泣する
一つの命を奪うのと
山火事になって沢山の命が失われるのを
天秤に掛けることができなくて
僕らの中はいつも爆音で爆撃
大きな湖の真ん中にぽつんと浮か
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