草稿?/よーかん
 
いない、
そんな普通の女性だ。
普通の女性は、
それだけで美しく大切な存在ではあるのだろうけれど、
そこに欲情する人間ではないのが
今回のことで再確認できたんだろうなと、
そこに小さな救いを見つけてはいる。
クレヨンしんちゃんやら、
ポケモンやら、
ドラえもんやら、
三丁目の夕日やらを、
ムスコと観て泣いた思い出を、
業者が洗いやすいようにデザインされたゴワゴワしたタオルを巻いて、
足も組まずに嬉しそうに話す、
あの感じは、
なんだか合わせているだけのテキトーなジブンが
悪人になっていく瞬間を象徴的に表現するには、
もってこいのシーンだなと心の中で苦笑いしていると
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