本当に凝固しているもの/ホロウ・シカエルボク
 
は置かれていることに気づいてから)、数時間が経過していた、考えても仕方がないことはとうにわかっていたのだ…不思議なのは、あっさりとその状況を受け入れている自分自身だった、諦めや絶望、そんなものとはまるで違っていた、食卓に並んだお任せの献立をただ口に運ぶように、俺はその状況を受け入れていた、日常的に、なんて表現は馬鹿げているだろうか?でも俺にはそんなふうにしか例えようがなかった―時々、死刑執行人が我知らず漏らすため息のような風が吹いて、木の枝とそれにまとわりついている木の葉がコソコソとなにごとか話していた、たぶん俺に関係があることではなかった、なにも状況が変わらないので俺はそう思った、これは夢だ、と
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