本当に凝固しているもの/ホロウ・シカエルボク
 
くれなかった、生贄や、呪いや、そんなものに似たまじないの―自分がそんなものの道具になってしまったのだという結論にしか至らなかった、いや、だがもしかしたらそれは、これがまったく無意味な、たとえば精神異常者が引き起こしたなんの意味もない快楽的なだけの衝動の結果だというような選択肢を見たくなかっただけのことかもしれない、ともかく俺はそうして、どこかの山中に掘られた穴の中に無数の死体と共に横たわっていた、動くものがなにもなく、土や空気のにおいしかなく、当然のように話しかけてくるものも居なかった、これはいったいどういうわけなのか?考えても仕方がないことはとうにわかっていた、この状況に置かれてから(もしくは置
[次のページ]
戻る   Point(1)