ことの終わりの理/ただのみきや
打ちされた唇は
ゆったりと見えたことだろう
錐揉みに入るその時まで
支えもなくただ風を切り続けた
鳥の顔色など誰も見分けがつかないように
与えられたフロアーを
踊るような軽やかさで
不器用な人形使いとマリオネット
どちらがどちらか解らなくなるほど働いて
足元の紅いぬめり
断末魔のアザラシがのたうちまわったような跡
透明な
押しつぶされた魂の軌跡
今は人形が人形をブラブラさせている
動かなくなった
笑ってもらえなくなった
人形はいつも笑っている
怒りと悲しみの酒樽の
いつでも噴き出す濁った火の酒が
空になるまで笑う
空にしたくてスパッと笑う
金槌は流
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)