ジャンヌ・ダルクの築いたお城 少女Aとテントウムシ/田中修子
 
え」それからまたこんなこともいう。「いいか、ご近所さまに家の中のことしゃべるんじゃないよ。あんたがいちばん困ることになるんだからねぇ」 

 私は小学生のころからよく首吊りをこころみていた。失敗しているけど私の身は私の身だ、やろうと思ったらいつだってできるだろう。赤旗を読んでも、両親の日常会話でも、どうも大人になってもロウドウシャツカイステみたいだし、よくてカクメイ悪くてセンソウがおきたりしてお先まっくらみたいだし、極楽だの地獄だのはサクシュされる人が作り出したあわれなゲンソウにすぎないみたい、死んだ方がぜったい楽だ。
 でも、いま、あの女の命令にさからって、おばあちゃんがおばあちゃんのご飯
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