メモリアル・ムーン/ホロウ・シカエルボク
を組んで退屈そうにずっとガムを噛んでいた
わたしはおまえに失望しながら車椅子を回した
病室までの廊下がとても長く感じた
わたしの一生がそこで終わるかと思えるほどに
家に戻って最初にしたのは
からの酒瓶まみれのキッチンを片付けることだった
すぐに息が切れて何度も休まなければならなかった
久しぶりにいえに戻ってすぐ
なぜこんなことをしなければならないのだ
わたしは怒りに打ち震えていた
それから数ヶ月は何も起こらなかった
わたしはつとめておまえのことを考えないようにしていたし
機械的におまえの散らかしたものを片付けるだけだった
だがある時酒瓶の下に
アルミ箔に
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