目論んでいたんだろう―日の当たらない公園の一角で、ずっと。/ホロウ・シカエルボク
 
は手にしていたペットボトルの水をそいつらに振りかけた、半分以上残っていた、そいつを、全部―もちろんそんな行為に効果を期待してはいなかったし、たいして意味もなかったのだけれど、しいて言うなら、俺にはそいつらが水を求めているような気がした、ほんのわずかだけれどそんな気がしたんだ、そして、いま俺が彼らにしてやれることといえばたぶんそんなことぐらいだった、だから俺はそうした、空のボトルはすぐそばにあったごみ箱に捨てた―そんなとき突然雨が降り始める、始めはゆっくりと、それから強く―プログレッシブ・ロックのような緩急で―コンクリートの山腹に四つばかり穴が開いた遊具の中で雨宿りをすることにした、円弧の半分に沿う
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