アルファマの娘の溜め息をみた日/秋葉竹
 

心に爪立てられた異国語

髪の毛を
引っ張り上げられ宙に浮く
ほどのビアンカ 急かされ ブータレ

いないって
知っても子供の頃なぜか
ハハ 魔法使いになると決めた

子犬抱き
ジョギングをするおねいさん
なにかが違う白い朝もや

「大嫌い」
嘘つかれてもわかるのは
涙の色が隠せなかいから

憎み合い
呪いたいほどの眼で刺され
愛のゴールはこれだったのか

眼よ 追うな
どうしたらいい 嫌っても
やっぱり好きが止まらないまま

あの頃が
今ではやさしい夢のよう
ただ好きなだけ抱きしめたぎゅっと

雨も止み
バイロアルトの瓦
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