三匹が斬る〆 現代詩フォーラムランダム道中千人斬りの巻  其の壱百参拾参〜其の壱百四拾/肉球マニア
 
のはざまに積もる景」も「積もることなく消えてゆく影」も非在の風景である。なのに、一貫したリアリティーの所在を疑うことができない。それは祈りのようなものなのだろうか。宗教的な恍惚に類似した自己放下を感じる。個人的な喜怒哀楽が希薄で、いってみればすべてが公共の感情に昇華されているような。この詩人にとって詩をかくのは、神々あるいは自然に対する礼拝の行事のようなものなのかもしれない。そして、それは己を超越するものへの一体化の希求、けして遂げることのできないカルマなのであろう。


□其の壱百参拾六

『図書館の恋』 ミズタマ ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdo
[次のページ]
戻る   Point(5)