遠い世界の夜/ホロウ・シカエルボク
 
ちた、相棒の中身を全部繰り抜いて巨大な鍋で煮込み、筋肉に防腐処理を施してそれから、叩いて柔らかくしたあとで硬くならない薬を注入し、着ぐるみに仕立て、それを着て街を歩く夢を見た、目が覚めてから最初に思ったことは、あれはきっと物凄く暑いだろうなということだった、そんな想像がおかしくて泣いた、嗚咽するほどに泣いた、そうすると朝が嫌になった、なんでこんな気分を味合わなきゃいけないんだ―?銃が無くて良かった、と思った、もしここにそれがあったなら、迷わずこめかみを撃ち抜いただろうから…なぜだろうか、まだこの生を惜しいと思っていた、これ以上こんなものにしがみつく理由がどこにあるのか、もう明日などないぞ?起き上が
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