遠い世界の夜/ホロウ・シカエルボク
 
まで味わってきたウンザリに比べれば、これくらいは…シャワールームにやっとのことで引きずり込むと、自分の服も脱いで洗濯籠に入れる、排水口の邪魔な蓋を取って、一息に流す、シャワーを間近で当てると頭蓋骨の中はほぼ空になる、「花でも生けようか?」軽口を叩いたが誰も笑わなかった、笑うという行為は大切だよな、と俺は思う、だけど俺自身も笑う気分にはちょっとなれなかった、相棒をそのまま浴槽に突っ込んで自分の身体を洗う、なんかで石灰を使うと良いって読んだな、具体的にどういうものだったか忘れたけれど…あれは埋めるんだったかな…シャワールームを出て身体を拭く、歯を磨いて寝床に横になる、疲れていたせいかすぐに眠りに落ちた
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