そしてそれはどちらであればよかったのだろう(オリジナル・スープ)/ホロウ・シカエルボク
 
った窓の外が完全に暗くなるころ、すべての生首を潰し終えた、ひどく息が切れていた、ハンマーをホウキのように扱って出来る限り床に散らばったものを部屋の端に追いやった、ひどく疲れていた、一刻もはやく眠りたかった、トウガラシのスープが一面に広がったような床のことも気にならなかった、ハンマーを投げ捨てて床に横になった、あっという間に眠りの中に落ちて行った、生温かい血液の湖の中で背泳をし続ける夢を見た、心地良い夢だった、いつまでもそこで泳いでいたいとさえ思えた、でもその夢はすぐに覚めた、激しく鳴らされるドアのチャイムの音で…おれは身体を起こし玄関のロックを外しドアを開けた、怯えた顔のマンションの大家といかつい
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