そしてそれはどちらであればよかったのだろう(オリジナル・スープ)/ホロウ・シカエルボク
うな形をしているせいなのだろう、おれはなんとかしてこいつらの叫びを止めたかった、この部屋にどんな音も存在していない状態にしたかった、おれは自分の小煩い生首たちを転がしながらクローゼットに近付いて扉をスライドさせた、そこにも生首たちが群がっていた、隅の方にひときわそれが盛り上がっているところがあった、組体操のように重なり合い、積み上げられていた、それはテトラポッドのようでもあったし、昔どこかで見たホラー映画に出てくる怪物にもよく似ていた、その(文字通りの)首塚を突き崩すと、あらわになったクローゼットの床に転がっていたのは硬質ゴム製のハンマーだった、杭が打てそうなほどにでかいやつだった、生首共はそれを
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