あるいは鉄や果物かもしれないもののこと/はるな
、それが苦痛でないことを願っている。歩いてくるのは簡単ではなかったし、たびたび苦しかった。それがむすめと歩いているとわたしはくるしくないのだ。でもそれではいけないと思う。一人で歩けなければいけないと思う。むすめに寄りかかるようにして歩いているのは正しくないと思う。そんなふうに考えてしまう自分のことを、すごくいやなものに思う。
あらゆるものの意味から自由になって、もういちど形をつくらなくてはならない。
これまでの物事を粘土のようにして、そこへもういちど水や土を足して(あるいは鉄や果物かもしれないし)(プラスチックはそぐわない気がするんだけど)、何度もはじめなくてはならない。
たとえば詩の肉
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