【批評ギルド】 『I氏の走り書き』坂田犬一/大村 浩一
いた。最初に選んだ『十三月を待つ
子供達の歌』が未詩で批評出来なかった、のは小職スレッドに書いた通り。
『I氏の走り書き』は、この人の普段の作風からは、かなり異質な印象を受
ける。まず暗い。とにかく暗い。(汗)前に上げた作品にある明朗な爽やか
さも、時にシニカルさすら滲むサービス精神も無い。
話者と作者も、表題の「I氏」でかろうじてセパレートされているだけだ。
いや、セパレートできる冷静さが作者にあったから詩として成立し得たのだ
ろうが、それにしたって何とも際どい。
#独りで雨音に包まれるのは、昔から苦手。
#世界は緋い色。
#雨音は本当に首を締め付けてくるのだ。
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