公園の壁の煉瓦の端っこにいつの間にか書き殴られていたメモ/ホロウ・シカエルボク
 
者を意識して書く」なんてことが本当に真理だったとしたら、そいつらが書いてるものはもう少し多くの人間の心を掴んでるって状況があるべきだろ、でも実際のところ、そいつらは仲間内でごちゃごちゃやってるだけさ、文芸部みたいなもんでさ、口から唾飛ばしてさ、それがどんだけ飛んだかって自慢してるようなところ、あるだろ?俺はべつに、他人にどうのこうの言うのは好きじゃないし、柄じゃないけどさ、たったひとつ言えることがあるとしたら―こういうのって頭で考えるとたいてい小細工になっちまうんだよ、自分が高尚なものを書いてると思ってる連中なんてたいていそうだろ―「音楽は楽譜から始まったわけじゃない」って言葉がある、詩や小説だっ
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