いにしえの夜の復権‐‐蜂飼耳『顔をあらう水』/kikikirin75
の闇が軽くなり/(わたし(たち)は)薄くなる 【32、33頁「顔をあらう水がほしい」】
プロメテウスの逸話をわざわざ引いてくるまでもなく、人類の叡智の営みはおそらく火から始まった。そしてその叡智は、絶えず外部を取り込んでいくというひとつのベクトルが与えられている。人類が自然を拓き続け、ときに手痛いしっぺ返しを食らってきたのはひとつの事実だ。
「顔をあらう水がほしい」は、さらにこのように続いていく。
地上の地図はもう完成/でも、地形はたえず変化している/朝、/飛行中の窓からは富士の高嶺が 【33頁「顔をあらう水がほしい」】
遥かなる宇宙ステーションの高みから見下ろされる地図と地形
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