残雪に鴉/ただのみきや
 
        隠しきれず
          かぼそい糸に 繋いだ
      朝には 焼かれる 
             夢の束ねを
        獣の瞳に浮かべ
            乱れるまま
        散るように  咲いた
          波紋の声音(こわね)
    やわらかい盃にくちびるをおしあてて
        生と生と死
        三つの点が
            ずれながら
                互いを     
       求めて
          呼び交わし
                繋がらな
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