進まないダウンロード/狩心
 
を足として使いながら、
垂直の名の下に 窓を叩き割っていく
絶対に出会うことのない心臓が 遠くどこかの水の上に浮かんでいる
屋上から真空に身を任せた時
声にならない声を挙げた
地面にキスした時
言葉のない世界を見たが、
辺りを見回してみても 蜃気楼の影ばかりで
それを伝えるべき相手がどこにもいなかった
ネットニュースで流された私の肉片が
まだ旅をしている最中だと
誰も知る由もない
電波で空を飛んでいる時、
「人」を運ぶという事を初めて実感した
まさかとは思ったが
もはや私はわたしを必要としなかった
遠くどこかの水の上に浮いていたはずの 絶
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