詩絵/ただのみきや
 
ルビ小舟=ego}は追いかける
シニイタル間際 遠く象が
――意識へ跳ね上り 「   」 再び無意識へ没し――
繰り返し奉納される劇中のイシュメイルとして生き残り
ひとつの焼印を残すための黒々としたバプテスマだった
鍵穴を通るために無形の鍵となって朝の中の夜をくぐり抜ける
見えている全てが頭の中だと思えた時に
血が迸るほど目を閉じて内側から裂けていった
葦のように揺れながらザワザワと毛を太らせて
分類して押し込めるためにではなく
そっけないほど端的でも広すぎる未知へ触れる手がかりとして
星の座標のように言葉を
――碁盤の上
蝶のようにふわりと舞いながら横切った
なにかが
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