開拓村/山人
ずさんで、土木工事のみならず林業の伐採でも多くの人が事故死したり重傷をうけた人もいたのである。
ひとりで帰り道を歩いていると、突然河原から発破が鳴り響き、私の周辺にリンゴ大の岩石がバラバラと降ってきたことがあった。運良く当たることがなかったからこうして生きている。
冬はきちがいのように雪が降り、四、五メートルはあたりまえに降った。そして今より寒かった。十二月初旬からすでに根雪となるため、私たち開拓部落の子供五人は小学校の近くの、幼稚園・集会所・僻地診療所が併用されている施設の二部屋を寮として提供されていた。そこに私達大原地区と五味沢地区の子供たちがそれぞれ一部屋づつに別れ入寮していた。
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)