アンダーグラウンドの指先/ホロウ・シカエルボク
、思考の大半は無意味に過ぎてしまうものだ、それは日常的に認識出来る物事のはずじゃないか―?西日に変わり始めた太陽が鋭角的に差し込んで空気中の埃を照らし出す、俺は煙草を吹かすようにそいつに息を吹きかける、そいつらは一度はさあっと散ってしまうもののまたすぐに新しい流れを産み落とす、小さく、軽くなるほどに規律は単純になる、俺は砂漠になったのか?景色から身を隠しながらうずくまっているとそんな幻覚に囚われてしまう…俺は歌のない音楽の中に適当にメロディをつけ、鼻歌をうたう、それはどんな世界も揺さぶることはない、俺がそれを信じていないからだ―いつか、そう、ノートに文字を詰め込み始めたころ、それは生きることだと思
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