Fw:/末下りょう
しい鴉の急旋回に翻弄された
視角のぱちぱち
ここからだとよくみえない国とひとつらなりの
まじゅつが
ちいさな祝福を育んでるのか
冬の片目
多くの涙─
キキたちがこぼした 、多くの涙を
スイムする
歩いて
底のない浅瀬をゆっくり
素手と素足と素肌と素顔をさらしたかたまりに
硬い服を通して
眉毛を剃りおとして
全滅した生物たちの王国をあてにして
ゆく
ワンダランドに
おもたい水面に浮かぶ黄色い海藻を
ひろげて透かす空
そっけなく平板な胸にクモが青い糸の巣をはり
蝶をまっている
どこかの家畜たちの叫びを聞きつけて
沈黙する一団
たたん
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