風物詩/なけま、たへるよんう゛くを
 
分からない のかも
考え中である
僕という頭 鰯という頭
捨てて捨てて 残るなまくび
頭でっかち あとは無味
/月が真下に影を落として
雨上がりに這えないかたつむり
黒い宝珠に雲は割り入り
空き地に焼けた玉ねぎの香るのはなぜ
風に乗る迷い子が足許もなしに立つ瀬はいかにしてそこに在るか問おうと

/貴方方は知らないのでしょう
ここでは風は吹かない
そう語る子連れた顔は暗く拝めぬ
去る

/金額は不足の代償
額面は手数の継ぎ足し
工面して塞げる疼痛
欲求と工費の大小
疎かと繁りの光彩
厳かと騙りの積層
他愛もない百万羽の雅から 羽をもいだものの集合
銭の巡
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