風物詩/なけま、たへるよんう゛くを
 


/鷹揚な悪女・風前の砦
華奢が大迷惑・錯覚土壌汚染
丁重で実のない処刑・乾き切った導火線
秘密裏の是認・告ぐ無き空言
収支の後釜・打ち水放課

/果肉の図式で内向いた
やいば予防線を切り裂いて
子守独り身 臙脂のがま口
弄ぶ声 聞き馴染む声
/焼き魚黙考
僕という人間は骨も食う
よく 分からないからである
喉を抜ける際ちっとも厄介にならない小骨と おお骨
太い骨はしかし、干物であれば賛同者が些か増えようと思われるが、丁寧に噛み潰すと、最早ここでいう小骨と同じものでしかなくなる。つまり、小骨が食えるのにおお骨を食わぬのは、よく分からぬ振舞いでしかない。留意されたい
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