創作童話詩/水菜
 
体ばらばら崩れかけたの知ってるかい声を潜めて顔しかめて驚愕したの隠さずに目を見開いて言う男手元には短くなった煙草あ。指が焼けそう少し爪先が割れてる荒れた手くっきりとしたしわを眉間に寄せて男は言い募るぴくりと鼻先がひくついた驚愕したなんてもんじゃないさと顔を赤黒くして言い募るもんだから血圧の心配思わずして心臓が弱いって聞いたばかりなもんだからさ
男は尚も続けたね奇怪な事件身体が持ち主嫌がって逃げたんじゃないのと関心なく笑うそんな馬鹿げた話に付き合うほど暇じゃないふいと目を反らした車の窓の外なんだありゃあと目を疑ったね耳のない猫が歩いてやがる



身体注意警報が発令された身体が逃げ出さな
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