メリーゴーランド/水菜
つに分断されている。視点のみの私には、地につく私の足のつちふまずの感触を、私は様々と、感じ取り、意識することが出来る。
私は、分断されているという意識は無いのにも関わらず、私は、大して疑問も感じることなく、私を私だと認識する。
「あれも私であるし、これも私であるのだ」
よちよち歩きの子供が、メリーゴーランドを回ろうとしている。
アイスを落としてしまいそうな少年が、偶然にも、そこに目を奪われた。
子供は、美しい青い目をしていた。
くるくるまわるメリーゴーランドには、作り物の人間が乗っていた。
青い目をしたよちよち歩きの子供は、少年の見間違えに過ぎなかった。
少年は、次
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)