新聞記者が残そうとしたメモ/りゅうのあくび
 
らには読み手と書き手
それぞれの立場で効用が違う
読み手の側にとってはただ同然の詩集は
やはり花壇に咲く
たくさんの花束が咲く風景みたいでもある
もちろん無から有が生まれはしないわけだが
ただ同然でその花畑を
見ることが出来るわけでもある
書き手は苦労しながらで
自己満足であったにせよ
花壇に詩集の花束を咲かせたとしよう
詩人たちのSecretsBootsとは
農民の偽靴でもあるだろう

「流動性の罠」とすら
呼ばれる経済現象があるだろう
仮に詩集が商品でもあったとしようか
しかしながら或る特定の商品について
その価格がゼロに近いほど
投機的な価値が無限に上昇
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