モラトリアム・オルタネイト/由比良 倖
 
もリアルなものを志向しているなら、それなりには強いか強いふりをしなくちゃな、とは思うけれど、大体に於いては、ただひたすらリアルに憂鬱に灰色にフェイクな気分です。テンションの高さと、憂鬱でも上目遣いに笑うことの出来る少女チックな瞳孔の細さ。それに寝かしつけた少しの老獪さを以て人工灯を見上げます。

*再び雨上がり、の夜
全ての事象があらゆるものが繋がっていると示していたり、あるいはまったく僕は断絶しているように感じさせたりする。悶絶。スピード、加速度を感じたいなら、ありきたりの物事を自分に出来る限界、意識の追いつかない速度で以て行えばいいのです。ダダイズム的に、自分の意識が制御できる範囲を少し
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