カメレオンの脳味噌/ホロウ・シカエルボク
痙攣する)脳味噌を啜りあげる、それはやはり酸っぱい臭いがして、食感はグミに似ている、2匹目で少しもういいかという気分になりかけるが、といって生き残ったものを飼育する気などない、用意した分はすべて喰らおうと決める、満腹になるようなものでもないし…すべてをそうして食いつくした時、カメレオンの脳味噌は俺に語り掛けてくる、いや、俺の中でモノローグを始める、「色を変えることが出来る生きものは多い」「だが我々のような生態でそれが出来る生きものはあまり居ない」俺は話しかけてみるが返事はない、あくまで彼らは彼らの好きなように話しているだけなのだ、「変化が必要なのだ」と彼らは言う―変化か、と俺は思う、カメレオンの変
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)