赤いぼろきれと蜘蛛/田中修子
 
な人、料理を作る人。
体の病気の人、こころの病気の人。
男も、女も。
猫もきて、犬もきた。

ある人は、首を吊るところを拾われて、住みついた。
ある人は、馬車を走らせ、透明な川のめぐる緑の山を越えてきた。
ある人は、海のそばの家を捨て、幸せにするためと、やってきた。

そうして、男はみんな、ダメになっていきました。

その人たちに抱かれるうちに、こじきの女の子のこころは、どんどん透き通り、痩せ細っていきました。
一緒に住めなくなり、みな、不幸になっていきました。
男は財産を失い、こじきの女の子は心を失っていく。

こじきの女の子を最高に愛した、海からきた男を追い出した
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